社会技術研究開発センター長 岩瀬 公一

センター長メッセージ

当センターは、研究開発とその成果の活用により、社会の具体的な問題を解決することを目指して活動しています。安全・安心な社会を実現することは、我が国の重要な課題であり、当センターとして継続的に取り組んできたところです。平成23年3月11日に発生した東日本大震災と、これに伴う原子力災害は甚大な被害をもたらし、多くの被災者の方々は今も困難に直面しておられます。当センターでは、東日本大震災の発生を受け、そこで改めて明らかになった大災害に関する課題を踏まえ、「コミュニティがつなぐ安全・安心な都市・地域の創造」研究開発領域を平成24年度に発足させました。

当センターの研究開発では、自然科学と人文・社会科学の両方の知見を活用することを重視しています。東日本大震災においても、災害の被害を軽減するためには、地震や津波の予測、建築物の耐震性の向上といった自然科学的な取組だけでなく、住民の避難行動や土地利用の制度といった、人文・社会科学の視点が不可欠な課題についての取組の重要性が改めて認識されました。また、当センターでは、研究者だけでなく、対象となる社会問題に関わりの深いステークホルダー(関与者)が参画し、協働することを研究開発の基本としています。コミュニティに焦点を当てた本研究開発領域においては、住民、自治体関係者等のステークホルダーの主体的な参画が重要であることは言うまでもありません。

東日本大震災の後も、火山災害、土砂災害など地震・津波以外の災害によっても深刻な被害が発生し、平成28年4月14日以降、地震が続いて発生している熊本地震においても、大きな被害が出ています。今後の大規模災害に対し、社会をより強くしなやかなものにすることを目指す本研究開発領域の役割は一層重要になっていると考えます。当センターとしましては、これまでに蓄積した手法や経験を活かして、本研究開発領域の運営の充実に努めてまいります。

社会技術研究開発センター長 岩瀬 公一