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領域について研究開発領域の概要

将来世代も見据えた都市・地域を、世代を超えて共にデザインする

近年、我が国は人口減少、少子高齢化、エネルギー問題、経済の停滞と財政赤字など厳しい状況に直面しており、これに加え、地球規模の気候変動などに伴う環境面の課題についても対応がせまられています。特に都市・地域では、高度成長期に増加した人口が高齢化の急激な進展と少子化により減少に転じた結果、人口・社会構造が大きく変化してきています。経済、インフラ等の機能の維持や都市・地域に暮らす人々の生活水準、生活の質を含めた持続可能性が今後ますます重要な課題となることが予想され、社会全体として複合的、多元的な課題の解決が必要とされています。これと同時に、特に2011年3月の東日本大震災以降、物質的・量的豊かさだけではなく、人々の多様性や創造性を認め、人や自然とのつながりや助け合い、絆といった心の豊かさや、環境や文化・伝統的価値の保全・再生などに新たな価値を見出す流れが強くなっています。

また、国連等における持続可能な発展の議論においては、環境の持続可能性を基盤とした社会と経済の持続可能性の各側面をバランス良く統合する一貫したアプローチの重要性が強調され、well-being(個人の豊かさ、生活の質、福祉等)の視点が注目されています。OECD(経済協力開発機構)の社会発展政策においてもポスト成長期の社会目標としてwell-beingが打ち出されており、国際的にも目指すべき成熟社会の在り方が提示されています。

成熟社会へと移行しつつある我が国においても都市・地域の持続可能性を考える際にこのような視点を考慮した取り組みが必要といえます。今後予想される社会的な課題を見据え、多世代・多様な人々のwell-beingを実現し、都市・地域社会を環境、社会、経済等の多面的な側面から持続可能とする、先見性のある取り組みが求められています。

そこで本研究開発領域では、子供から高齢者まで多世代・多様な人々が活躍するとともに、将来世代も見据えた都市・地域を、世代を超えて共にデザインしていく研究開発を推進します。RISTEXがこれまで取り組んできた複数分野の知見や、多様なステークホルダーとの協働による研究開発を進めるためのノウハウを活かしてマネジメントを実施します。

研究開発領域の目標

多世代共創によって持続可能な社会を実現するには、都市・地域でのグッド・プラクティスを創出するとともに、そこでの知見を一般化・体系化し、問題に取り組む人々が活用できるような仕組みづくりが重要です。また、領域終了後もステークホルダーが自立的に取り組みを継続し情報を共有できるような基盤となるネットワークが必要不可欠です。

以上のことから、持続可能な多世代共創社会の実現に向けて、本研究開発領域では以下の3点を目標とします。

(1) 持続可能な都市・地域のデザイン提示

(2) 多世代共創を促す仕組みづくり

(3) 統合的な成果の社会実装に向けたネットワーク構築

領域について