第10回社会技術フォーラム「コミュニティがつなぐ安全・安心な都市・地域の創造~ロバストでレジリエントな社会の構築を目指して~」開催報告

第10回社会技術フォーラム開催報告です。


第10回社会技術フォーラム 新領域に関する社会との対話「コミュニティがつなぐ安全・安心な都市・地域の創造~ロバストでレジリエントな社会の構築を目指して~」

日時:平成24年4月28日(土) 13:00-17:00
会場:アキバホール(東京都千代田区)
主催:(独)科学技術振興機構 社会技術研究開発センター(RISTEX)
開催概要
予稿集(8,020KB)
配布資料・新規研究開発領域の方向性(原案) (255KB)
当日の録画(Ustream)



 平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、これまで想定しなかった都市・地域が抱える様々な脆弱性が顕在化しました。この震災において得られた課題や教訓を科学的に検証し、今後の予想される大規模災害に対して、私たちの社会をより強くしなやかなものにする災害対策やしくみを実現していくことが求められている中、社会技術研究開発センター(RISTEX)では、「コミュニティがつなぐ安全・安心な都市・地域の創造」をテーマとした新しい研究開発領域の設定を検討しています。
 今回のフォーラムは、「安全・安心な社会の構築」について、解決すべき具体的な問題とはなにか、どのように取り組むべきかを、一般の方々と広く意見交換を行うために開催しました。


会場の様子



有本建男

 4月28日、大型連休の初日にも関わらず、東京・秋葉原のアキバホールには160名を超える方々のご参加をいただき、会場は満席となりました。未曾有の大震災を経験し、また同じような大規模災害が予想される昨今、このテーマに対する社会の関心の高さがうかがえました。

挨拶を行う有本建男・社会技術研究開発センター長
録画(Ustream)



 有本建男・社会技術研究開発センター長の開会挨拶の後、亀山紘氏(石巻市長)の基調講演、河田惠昭氏(関西大学社会安全学部長)の特別講演が行われました。

亀山紘氏

基調講演を行う亀山紘氏
講演資料(4,317KB)
録画(Ustream)

河田惠昭氏

特別講演を行う河田惠昭氏
講演資料(1,949KB)
録画(Ustream)



 続いて、板生清氏(東京理科大学大学院イノベーション研究科教授)と金井昌信氏(群馬大学大学院工学研究科助教)の講演が行われました。

板生清氏

講演を行う板生清氏
講演資料(3,247KB)
録画(Ustream)

金井昌信氏

講演を行う金井昌信氏
講演資料(2,360KB)
録画(Ustream)



 その後、社会技術研究開発センター企画運営室長・斎藤尚樹より、「コミュニティがつなぐ安全・安心な都市・地域の創造」をテーマとする新領域の構想説明を行いました。

斎藤尚樹・社会技術研究開発センター企画運営室長

構想説明を行う斎藤尚樹・社会技術研究開発センター企画運営室長

有本建男

 進行の林春男氏
  講演資料(223KB)

 休憩をはさんで行われた会場の皆様との意見交換では、ファシリテーターに林春男氏(京都大学防災研究所巨大災害研究センター教授)を迎え、平田直氏(東京大学地震研究所教授)、中村晶晴氏(第一生命保険株式会社公法人部顧問、元東京都危機管理監)、奈良由美子氏(放送大学教養学部教授)、天野肇氏(特定非営利活動法人ITS Japan専務理事)、田村圭子氏(新潟大学危機管理本部危機管理室教授)、野口和彦氏(株式会社三菱総合研究所リサーチフェロー)、有本建男・社会技術研究開発センター長と、バラエティに富んだ7名のコメンテーターが登壇。会場からの質問に対し、さまざまな立場からの示唆に富んだ活発な議論が交わされました。
パネルディスカッション録画(Ustream)

平田直

平田直氏
講演資料
(1,334KB)

中村晶晴

中村晶晴氏
講演資料
(152KB)

奈良由美子

奈良由美子氏
講演資料
(199KB)



天野肇

天野肇氏
講演資料
(937KB)

田村圭子

田村圭子氏
講演資料
(1,895KB)

野口和彦

野口和彦氏
講演資料
(160KB)




会場の皆様との意見交換の様子


 意見交換終了後、斎藤尚樹・社会技術研究開発センター企画運営室長の閉会挨拶によりフォーラムの幕が閉じました。
 ご来場いただいた皆様には、長時間のご清聴、本当にありがとうございました。
 なお、新領域の提案募集の開始は7月初め頃となる見込みです。7月19日(木)に東京、7月26日(木)には京都での募集説明会を予定しております。詳細につきましては決まり次第、当WEBサイト上でご案内いたします。皆様のご応募をお待ちしております。

ご来場いただいた方のご感想を一部ご紹介します(一部抜粋、修正あり)。
  • 「コミュニティがつなぐ」というテーマは分かり易いが、「ロバスト」「レジリエント」という言葉が一般市民には分かりにくいので「強くしなやか」の方がいいと思う。
  • 地域防災のための教育とテキストの準備などを行政および政府で作成・配布できる体制を検討してもらいたい。
  • 国、自治体、民間企業、個人の関わりが大事だと思うので、それぞれの定義付けから必要だと思う。震災にスポットを当てるのも良いが、日々の生活としてのコミュニティが人々にとって価値があるものであることが重要で、人々に溶け込むのではないか。
  • 社会の問題を解決するに資する研究開発領域となることを期待する。一方で、これらの社会問題を科学技術開発でいかに解決していけるかはよく検討しなければならないと思う。
  • 領域そのものが東日本大震災を契機としているので防災・減災が主となるのはやむを得ないが、都市・地域は防災だけで構成されているわけではない。その部分との接合をどうするのかという部分こそが大事なのではないか。
  • 「つなぐ」というキーワードで、新たなコミュニケーション科学を希求することには大きな期待を感じる。
  • 具体的なプロジェクト開始にあたっては、研究開発のための研究開発で終わることのないよう、社会実装を考える上で有益なモデルとなるような取組みをお願いしたい。経済やビジネスとして「自助」「共助」が回るような方向にも目を向けていただくと実装が加速するのではないかと思う。
  • 改めて、安全・安心とは何か、どんなことを意味するのかを考えさせられる良い機会となった。
  • 興味深い話が聞けて非常に有益であった。自然をコントロールすることはできないが、人間はコントロールできる。個人・集団・社会のコントロールこそが、私たち人間の生きる術ではないか。