第11回社会技術フォーラム「RISTEX公開フォーラム~持続可能な多世代共創社会のデザイン~」開催報告

第11回社会技術フォーラム「RISTEX公開フォーラム~持続可能な多世代共創社会のデザイン~」の開催報告です。



RISTEX公開フォーラム~持続可能な多世代共創社会のデザイン~



 我が国の都市地域は人口減少、少子高齢化、財政縮小等の多様な課題に直面しており、環境、社会、経済に対する負の影響が顕在化し、都市地域の持続可能性が脅かされています。地域の資源を有効に活用しつつ環境、社会、経済の各側面から都市地域を"持続可能"とし、そこに暮らす"多世代・多様な市民"が行政・産業・大学等の多様な主体と"共創"し活躍できる社会とするために、我々は地域社会をいかに"デザイン"すればよいか?成熟社会における課題解決に向け持続可能とするための方策が求められています。
 社会技術研究開発センター(RISTEX)では、この様な社会問題の解決を推進すべく、「持続可能な多世代共創社会」をテーマとした新しい研究開発領域の設定を検討しています。
 今回の公開フォーラムは、RISTEXのこれまでの領域探索活動や研究開発領域の取り組みを振り返り、今後の業務運営の基本的あり方等を示した「RISTEXの今後の推進に関する方針」を踏まえ、この多面的な新規研究開発領域にどのように取り組むべきかを、みなさまとの意見交換を通して一緒に考える場とするために開催しました。


会場の様子



外村正一郎
挨拶を行う外村正一郎
独立行政法人
科学技術振興機構理事

 4月25日、金曜日の朝早い時間からの開催にもかかわらず、東京・丸の内の丸ビルホールには194名(定員200名)にのぼる方々のご参加をいただき、このテーマに対する社会の関心の高さがうかがえました。



 外村正一郎・独立行政法人科学技術振興機構理事の開会挨拶の後、泉紳一郎・社会技術研究開発センター長より、社会技術研究開発の今後の推進方針についての講演、続いて、広井良典氏(千葉大学法政経学部 教授)の基調講演が行われました。


講演を行う泉紳一郎
社会技術研究開発センター長
発表資料(PDF:917KB)


基調講演を行う広井良典氏
発表資料(PDF:8,843KB)



 休憩をはさみ行われたパネルディスカッションおよび会場の皆様との意見交換では、石田秀輝氏(東北大学 名誉教授/合同会社地球村研究室 代表社員)、植田和弘氏(京都大学大学院経済学研究科 教授)、大武美保子氏(千葉大学大学院工学研究科 准教授/NPO法人ほのぼの研究所 代表理事・所長)、大和田順子氏(認定NPO法人JKSK 理事(現、認定NPO法人JKSK女性の活力を社会の活力に 理事長)/立教大学大学院21世紀デザイン研究科 兼任講師)、西郷真理子氏(株式会社まちづくりカンパニー・シープネットワーク 代表取締役)、広井良典氏(千葉大学法政経学部 教授)、丸山幸伸氏(株式会社日立製作所デザイン本部 主管デザイナー)が登壇。
新領域構想説明 (センター長説明資料)(PDF:240KB)


石田氏
発表資料(PDF:1,422KB)


植田氏
発表資料(PDF:96KB)


大武氏
発表資料(PDF:901KB)




大和田氏
発表資料(PDF:1,683KB)


西郷氏
発表資料(PDF:8,726KB)


丸山氏




会場の皆様との意見交換の様子


 意見交換終了後、泉紳一郎・社会技術研究開発センター長より議論のまとめが発表され、フォーラムは幕を閉じました。
まとめ(PDF:223KB)

 ご来場いただいた皆様には、長時間のご清聴、本当にありがとうございました。
 なお、新領域の提案募集の開始は7月初旬~中旬となる見込みです。詳細につきましては決まり次第、当WEBサイト上でご案内いたします。皆様のご応募をお待ちしております。

ご来場いただいた方のご意見・ご感想を一部ご紹介します(一部抜粋、修正あり)。
皆様からいただいたご意見等は、今後の提案募集に向けた方針検討の参考とさせていただきます。
  • 多世代共創は日本人にはなじみやすいスタイルと思われる。意識的に取り組んでいくことで、豊かな社会づくりに寄与したい。
  • 「持続可能性」×「多世代」×「希望」を考えると、最も重要なことは若い世代に希望がもてる社会をつくることではないか、と考えます。今回の事業はぜひその点に注力いただきたい。
  • 21世紀の持続可能な社会を形成していくうえで、まさに具体化していくべき領域である。理念、コンセプトはパーツ的に示されているが、統合的な実践に乏しい状況。研究と実践をつなぎ、具体的な事例で実装を進め、普及の仕組み施策づくりを行っていくことが必要。
  • 「具体的な問題の解決策の提示」という方向性について考えていくと、研究のための研究ではなく、市民、自治体、産業界の関係者との連携・協働が視野に入っていくと思います。そうした際に抜け落ちがちなのが「情報発信」という視点です。学術的な関係者ではなく、マルチステークホルダーへの広報がさらに重要になってくると感じました。
  • 自然科学だけでなく、これからも力を入れて欲しい。研究だけでなく開発が入っているので具体的な政策提言や計画提案のところまで成果を出して欲しい。
  • 地域に特化した施策が重要である一方、地域を越えて再利用可能な方法論等の共有についても取り組みが必要。地域に密着した課題と、水平展開を進める課題を並行して走らせるとより効果的。
  • 本領域は、地方公共団体(特に市町村)との連携が不可欠だと思う。地元NPOや企業が賛同しても公共団体が何かの形で共創しないと物事が進まない。