「問題解決型サービス科学研究開発プログラム」公開フォーラム開催報告

「問題解決型サービス科学研究開発プログラム」公開フォーラム 「サービスを科学する~新たな価値の創造に向けて~」の開催報告です。

「問題解決型サービス科学研究開発プログラム」公開フォーラム
サービスを科学する~新たな価値の創造に向けて~

日時:2010年3月19日(金) 12:30-17:00
会場:富士ソフト アキバプラザ5F アキバホール(東京都千代田区)
主催:(独)科学技術振興機構 社会技術研究開発センター(RISTEX)

社会技術研究開発センターは、3月19日、「問題解決型サービス科学研究開発プログラム」公開フォーラム「サービスを科学する~新たな価値の創造に向けて~」を開催しました。
 これまで「経験と勘」に頼るところの多かったサービス自身を科学の対象ととらえ、科学的・工学的手法を取り入れた研究を行い、サービスの生産性や質を上げたり、新しいサービスの形を創ることで経済的・社会的価値の創出に貢献する「サービス科学」が、今、注目されています。
 社会技術研究開発センターは、この「サービス科学」をテーマにした新しい研究開発プログラムの設立を検討しており、今回のフォーラムは、その集大成として本プログラムについて一般の方々と幅広く意見交換を行うために開催しました。
 会場となった東京・秋葉原の富士ソフトアキバプラザ・アキバホールには240名を超えるご参加をいただき、まだ芽が出て間もない「サービス科学」に対する社会の関心の高さを伺わせました。満席のためホールに入りきれない方に中継会場を用意するほど盛況となりました。


会場となったアキバホールエントランス

満員の客席。ありがとうございました。
有本建男氏

フォーラムは有本建男・社会技術研究開発センター長の開会挨拶で始まりました。
 続いて特別講演として、吉川弘之・JST研究開発戦略センター長による「サービス科学の研究課題」、大歳卓麻氏(日本アイ・ビー・エム会長)による「サービス・サイエンス ~新しい可能性を世界の原動力に~」、妹尾堅一郎氏(産学連携推進機構理事長・東京大学特任教授)「サービス学ことはじめ ~サービスイノベーションを俯瞰的に考える」が行われました。

挨拶を行う有本建男・社会技術研究開発センター長
吉川弘之氏
吉川弘之・JST研究開発戦略センター長

大歳卓麻氏
(日本アイ・ビー・エム会長)

妹尾堅一郎氏
(産学連携推進機構理事長・東京大学特任教授)
泉紳一郎氏

休憩をはさんで、ご来賓としてご出席いただいた、文部科学省 科学技術・学術政策局長の泉紳一郎氏から、ご挨拶をいただきました。

来賓挨拶を行う泉紳一郎氏(文部科学省 科学技術・学術政策局長)
土居範久氏
進行は土居範久氏
(中央大学教授)

続くパネルディスカッションでは進行に土居範久氏(中央大学教授)を迎え、妹尾堅一郎氏、戸谷圭子氏(同志社大学大学院准教授)、日高一義氏(北陸先端科学技術大学院大学教授)、村上輝康氏(野村総合研究所シニア・フェロー)、篠崎資志・社会技術研究開発センター企画運営室長と5名のコメンテーターが登壇。
 まず、社会技術研究開発センター企画運営室長・篠崎資志より、「問題解決型サービス科学研究開発プログラム」についての構想説明を行いました。
 続いて各コメンテーターから「サービス科学」に関する発表が行われました。
 その後に行われた会場との意見交換では、数多くの質問が寄せられ、活発な議論が行われました。

●当日配布した「問題解決型サービス科学研究開発プログラム」概要の資料(341KB)


妹尾堅一郎氏
(産学連携推進機構理事長・東京大学特任教授)

戸谷圭子氏
(同志社大学大学院准教授)

日高一義氏
(北陸先端科学技術大学院大学教授)

村上輝康氏
(野村総合研究所シニア・フェロー)
篠崎資志氏
プログラムの概要説明を行う篠崎資志・企画運営室長

会場のみなさまとの意見交換では活発な議論が交わされました

意見交換終了後、有本建男・社会技術研究開発センター長の閉会挨拶によりフォーラムの幕が閉じました。


活発な情報交換が繰り広げられました

また、フォーラム終了後に行われた「情報交換会」にも、企業や大学でサービス科学に取組む(もしくは取り組むことを検討している)研究者・関与者など70名を超えるご参加をいただき、「サービス科学」やフォーラムでの議論について活発な情報交換がなされるとともに、初めて会う参加者同士で名刺交換される様子があちこちで見られました。

ご来場いただいた皆さまには、長時間、本当にありがとうございました。

※「問題解決型サービス科学研究開発プログラム」プログラムの公募にあたり、募集説明会を行うかどうかは未定です。決まり次第、センターホームページでお知らせいたします。

ご来場いただいた方のご感想を一部ご紹介します(一部抜粋、修正あり)。
  • このようなテーマは、日本を強くするために必要。是非、力を入れてやるべきだと思います。
  • 是非、我が国で良いビジネスモデルができる研究をしていただきたいと思います。
  • サービス影響度の計測という新たな領域を組み入れたサービス科学の発展が必要と感じた。
  • プログラムの存在を知ってもらう取り組み、得られた知見を誰でも使えるような形にする取り組みを是非行っていただきたいと思います。とても幅広い人に役立つ活動だと思うので、成果も幅広い人に使っていただける形にしてください。
  • 見えていない問題を探り、それを解決できるサービスをつくり出すことにつながる科学をつくり出したい。
  • 研究者に限らず、中小企業等の実務担当者にもどんどんこうした貴重かつ有益な取り組みを広めてさらに活性化に努めて頂きたいと思います。
  • 吉川先生の「原始サービス」のお話に感銘を受けた。その他のお話はやはりサービス産業、サービスビジネスの発展や展開を目指すという枠を出ていないが、農林水産(1次)、鉱工(2次)なども含めた領域をカバーするサービス科学の創設が必要ではないかと思う。
  • 妹尾先生の学習効果を考えたプロジェクトの推進、予算の固定化ではなくフレキシビリティをゆする事は大切と考える。サービスは発展途上の学問であり試行錯誤は大いにおこりうる。
  • アウトソーシング産業のサービスに関して取り上げて頂くと有難い。
  • ものとサービスの関係について、やはりものを離れて、単独にサービスをデザインすることは、目に見えないものだから、証明・評価などが難しいと思います。ものはサービスの媒体だと思います。サービスをデザインしてお客様に提示して、その価値を可視化するのは、ものに載せるしかないと思います。ものはサービスのマーク、サービスブランドの表現方式だと思います。