問題解決型サービス科学研究開発プログラム 【国立研究開発法人科学技術振興機構 社会技術研究開発センター】

プロジェクト紹介

平成23年度採択

≪研究開発プロジェクト≫ A研究

サービス指向集合知に基づく多言語コミュニケーション環境の実現

石田亨写真

■研究代表者
石田 亨
京都大学 大学院 情報学研究科 教授
■目 的
国際活動の現場が求める多言語コミュニケーション環境の実現を通じて、サービス指向集合知の研究基盤を構築します。

  • 利用者視点の品質指標を用いることで、現場が要求する品質を満たすサービスを実現します。
  • 複合サービスを構成する各サービスの貢献を理論的に算出し、各サービスの提供者に報酬を分配します。
  • 現場に導入後のサービス利用者の振る舞いと満足度を予測することを通じて、社会受容性が高まるよう にサービスを改善します。

■アプローチ
国際活動の現場における言語の問題を軽減することを具体的課題として設定し、以下の三つの視点から、サービス提供者とサービス利用者の協業モデルの理論化と検証を行います。

  • サービスを如何に組み合わせるか
    現場のサービス利用者が求める言語サービスは、サービス提供者が用意する複数の原子サービス(辞書サービス、機械翻訳サービス、人による通訳サービスなど)を合成して実現されるため、合成された複合サービスの品質(QoS)が問題となります。また、言語サービスでは、英語が不得意な利用者には英語のサービスは用をなさないなど、サービス品質の評価がサービス利用者や利用文脈に依存します。そこで、「ユーザ中心QoS」の概念を導入し、サービス利用者や利用文脈に応じた品質評価を行い、現場が要求する品質を満たすサービス合成を実現します。
  • サービス開発を如何に促進するか
    大学・研究機関・企業・非営利団体などのサービス提供者は、原子サービスを開発し提供することで集合知の形成に寄与します。このように多様なサービス提供者の協業で集合知が形成される場合には、各原子サービスの複合サービスへの貢献を算出し、報酬を適切に原子サービス提供者に分配することが必要となります。例えば、商用の機械翻訳サービスと非営利団体が作成した辞書サービスを連携させた専門翻訳では、企業と非営利団体に対し適切な報酬の分配を行う必要があります。そこで、こうした課題に対して、「ボランティア経済」を含む経済モデルを導入し、各サービスの貢献を理論的に算出し報酬を分配することを試みます。
  • サービスを如何に導入するか
    国際活動の現場では、大学・研究機関・企業が開発した原子サービスを組み合わせた複合サービスが利用されます。そうした言語サービスが新規技術を含む場合には、現場での社会的受容性が、しばしば問題となります。そこで、ゲーミングを用いて複合サービス導入後の利用者の振る舞いと満足度を予測することを試みます。これによって、サービス利用側が直面するであろう課題を、サービス開始前にサービス提供側に伝えることができます。これをサービスアウトリーチと呼び、その手法の確立を図ります。

説明図

本資料は以下に帰属する
プロジェクト:サービス指向集合地に基づく他言語コミュニケーション環境の実現 プロジェクトリーダー:石田 亨


スフィアより

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