ページトップ
本文

プロジェクト紹介

レジリエンス強化のための省エネルギー機器導入制度設計

研究代表者

プログラムアドバイザー:上道 茜
上道 茜
東京大学大学院工学系研究科 助教


プロジェクトの目標

●本研究プロジェクトの最終的な成果物として期待される事柄
1.最適化計算による分散型エネルギー機器導入計画策定支援ツール(最適化ツール)を開発すること。
2.上記によって得られた最適機器構成の有効性検証のためのエネルギーシステム詳細シミュレータ(詳細シミュレータ)を開発すること。
3.本研究プロジェクトで開発するエネルギーBCP策定サポートツールをベースに新しい補助金施策を提案すること。

●本プロジェクトの完成によってもたらされる社会への影響・効果
・災害拠点病院をはじめとする公共性の高い事業所への自家発電機の導入の有効性が認知されること。
・自家発電機の導入による災害時のレジリエンス強化に関する定量的な議論が可能となること。
・医療機関向けエネルギー機器導入補助金施策についての現状を整理し、将来の補助金施策構想についての議論のベースを創出すること。



プロジェクトの概要

我が国では、地震や台風・集中豪雨による激甚災害が頻発している。その被害は尊い人命や日常生活が奪われるだけでなく、経済・社会・文化的な損失にまで及ぶ。特に、2011年の東日本大震災以降、国土や社会機能のレジリエンス強化は喫緊な課題である。このような背景を受け、事業継続計画(Business Continuity Planning, BCP)が注目されている。なかでも、災害時に電力やガスの供給といったライフラインが途絶した場合であってもエネルギー源を確保することは、事業継続性の観点から最重要課題である。2017年3月に厚生労働省より交付された災害拠点病院のBCP策定ガイドラインでは、平常時の60%の発電容量を有する自家発電設備の保有が要件とされた。

一方、非常時だけでなく平常時にも自家発電設備を利活用することが検討されている。とりわけ、コージェネレーションシステム、太陽光発電システム、蓄電池といった分散型エネルギー機器は省エネの観点からも有用である。しかしながら、これらの分散型エネルギー機器導入による効果について、経済性、環境性、事業継続性といった複数の要素を考慮に入れた定量的評価はなされていない。さらには、現行の補助金事業のように、一次エネルギーの原油換算量に基づき省エネルギー率が一定水準を超えれば補助金が交付される制度では、BCPの観点からの機器導入に対して、きめ細やかな対応が不十分であるといえる。

そこで本研究プロジェクトでは、「経済性と環境性の両立」、「地域レジリエンス強化」といった複数の目的を達成することのできるエネルギーBCP策定サポートツールを構築することと、これらのツールを活用してきめ細やかなエネルギー機器導入補助金制度を設計することを目指す。ここでは、高い公共性を有する災害拠点病院を対象とする。このうち、エネルギーBCP策定サポートツールは、@最適化計算による分散型エネルギー機器導入計画策定支援ツール(最適化ツール)およびA最適機器構成の有効性検証のためのエネルギーシステム詳細シミュレーター(詳細シミュレータ)から構成され、平常時および災害時における分散型エネルギー機器導入の有用性を定量的に示すことを目的とする。また、最適化ツールから得られた結果は、分散型エネルギー機器導入に関する補助金額算定にも活用する。

 

プロジェクトイメージ


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
プロジェクト紹介