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「科学技術イノベーション政策のための科学 研究開発プログラム」
第7回プログラムサロン(2016年2月22日)開催報告

 本プログラムサロンは、「科学技術イノベーション政策のための科学」として推進する研究成果を現実の政策形成に活用できるものにすること(社会実装)を目的とし、どのような実装の可能性があるのか、政策的・社会的課題の特定と乗り越え方などについて幅広い関係者とともに考える、学際的な議論の場として開催しています。(第7回プログラムサロン開催概要)。

 第7回のサロンでは「医療」をテーマに、エビデンスに基づいた政策形成をどのように進めるかという問題について議論しました。平成26年度採択課題の、「医療の質の地域格差是正に向けたエビデンスに基づく政策形成の推進」(研究代表:今中雄一 京都大学大学院医学研究科 教授)「感染症対策における数理モデルを活用した政策形成プロセスの実現」(研究代表:西浦 博氏・東京大学大学院医学研究科准教授)の2つのプロジェクトから具体的な活動例が紹介された後、会場の参加者を含めて活発な議論がなされました。

 集団レベルの公衆衛生の効果を示すモデルを構築しようとする両プロジェクト共通の研究フレームにおいて、議論を通じて、必要な情報をどこからどのように集めるのか、誰に対してどのように情報を出していくのか、いかに情報を共有するか等、検討すべき課題について共通認識が得られました。また、情報公開にあたってのELSIの問題、ビッグデータとスモールデータのギャップの問題、データの収集・利用・公開に関するプロトコルの必要性など、現場で直面し、今後乗り越えていかなければならない課題にも共通性があることが分かりました。さらに、多様な立場の関係者と政策議論を深めるうえでデータを視覚化する重要性や、多機関での共同研究を円滑に進めるノウハウなど、ステークホルダーとの対話・協働に基づく研究開発アプローチに関する経験交流も深まり、医療サービスのモデル化に向けて、プロジェクト間連携による相乗効果に期待する意見が多く示されました。

 両プロジェクトは、医療分野のデータやエビデンスに基づいた政策形成に資する研究成果の創出を目指して、今後の連携についてさらに検討していくことになりました。本研究開発プログラムとしても、医療政策は重要な分野・テーマのひとつとして、SciREXセンターなど関係機関と連携し引き続き議論の場を開いていく予定です。

今中PJ・西浦PJのメンバーを中心に30名を超える参加者にお集まりいただき、活発な議論がなされました(於:東京・政策研究大学院大学(GRIPS))

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