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  3. 都市における援助希求の多様性に対応する公私連携ケアモデルの研究開発
写真:島薗 進

島薗 進 上智大学
グリーフケア研究所 所長

概要

都市型コミュニティでは孤立化が進み、公的機関が市民の援助希求を把握して介入・支援することが困難になっています。市民の安全な暮らしをつくるには、生活課題が複雑化する前に、「公」と「私」の領域の間をまたぐ総合的な対応を行う必要がありますが、そのような対応を試みている都市は少ないです。
本プロジェクトでは、平成27年度から全市民を対象とする地域包括ケアシステムの構築に取り組んでいる神奈川県川崎市をフィールドに、公的支援を俯瞰、モデル化し、その適正化を働きかけます。さらに、「私」領域に存在するNPOなどの支援集団の実態把握、潜在的機能の抽出を行い、多様な援助希求に対応する集いのモデルの生成を図ります。「公」、「私」双方の機能強化の方策を示すとともに、相互の連携の拡充を目指します。

図

研究開発の関与者

  • 東京大学 大学院医学系研究科
  • 東京大学 大学院工学系研究科
  • 東京大学 大学院人文社会系研究科
  • 国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター
  • 大正大学 地域構想研究所
  • 川崎市 健康福祉局 障害保健福祉部精神保健福祉センター

川崎市と全国の生活保護率の推移

グラフ
出典
川崎市地域包括ケアシステム推進ビジョン<資料編> 平成27年3月
※川崎市の数値は川崎市資料、全国の数値は被保護者調査(厚生労働省)
グラフの解説

川崎市の平成25年度の生活保護率は22.6%(約3.3万人)と全国水準と比較して高い。

目指す社会の姿

社会の構造が複雑化し、共同体やネットワークの支えが届かず、孤立化し弱い立場に置かれる人びとが増えています。こうした傾向は規模の大きな都市だけではなく、全国に広くみられる傾向です。本研究開発は、これらの弱い立場に置かれがちな人びとに、支援・ケアの働きが行き届くような社会を目指しています。行政や医療機関などの公的機関と、中間団体や地域のケア人材が連携し、地域住民のきわめて多様な援助希求をすばやく察知し、未然に孤立化や暴力に至るのを防ぐ方策を整えていくことが大きな課題です。そのために、全市民と対象とした川崎市の地域包括ケアに関わりながら、公私連携の新たなあり方を見出していきます。

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