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  3. 妊娠期から虐待・DVを予防する支援システムの確立
写真:藤原 武男

藤原 武男 東京医科歯科大学
国際健康推進医学分野 教授

概要

児童虐待やドメスティック・バイオレンス(DV)は増加傾向にありますが、その効果的な予防対策はいまだ確立されていません。その理由として、母子保健の現場で集められる情報が電子化していないために、ハイリスク群の抽出方法が不明確で介入効果の評価ができないこと、ハイリスク群の多くにみられる保健師などの介入に対して拒否的なケースへのアプローチ方法が確立していないことがあげられます。
本プロジェクトでは、虐待・DVのリスクを同定するために必要な情報を含む妊娠届を電子化することに成功した東京都足立区をフィールドとして、ハイリスク群を抽出する既存のアルゴリズムを精緻化します。加えて、妊娠期からの保健師による家庭訪問などの介入においてアプリを用いた支援デバイスを整備し、虐待・DVを予防するシステムの確立を目指します。

図

研究開発の関与者

  • 国立成育医療研究センター研究所 社会医学研究部
  • 株式会社アルム
  • 早稲田大学 法学部
  • 東京電機大学 未来科学部
  • 慶応義塾大学 経済学部
  • 東京都 足立区

心中以外の虐待死事例における0歳児の割合の推移

グラフ
出典
子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第12次報告) 平成28年9月
グラフの解説

平成 26 年度に把握した心中以外の虐待死事例では、「0歳」が 27 人(61.4%)で最も多く、第1次報告から第 12 次報告までのすべてで「0歳」が最も多い。

目指す社会の姿

妊娠届を「公」である区役所に提出する時点を出発とし、「私」における妊婦の虐待やDVのハイリスク群が確実に把握される。そして保健師をはじめ支援者が標準化された方法で埋もれがちな「私」のハイリスク群を確実に支援する。その効果の評価もできるよう個人情報は電子化され共有されている。それでいて、やりとりされる個人情報のセキュリティは同意のもとに確保されている。これが本プロジェクトのめざす社会です。

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